令和5年秋期試験問題 午前Ⅱ 問6
問6解説へ
表は,あるプロジェクトにおける作業①~④の担当者,所要日数の見積り,前作業を示している。条件に従って,クリティカルチェーンプロジェクトマネジメント(CCPM)によって日程計画を策定するとき,プロジェクトバッファを含めた全体の所要日数は何日か。
〔条件〕
〔条件〕
- 各作業は,前作業が終了してから開始する。
- 担当者が異なる作業は,並行して実施可能である。
- 各作業の余裕日数は,式"HP-ABP"によって算出する。
- プロジェクトバッファは,クリティカルチェーン上の作業の余裕日数の合計の半分とする。
- 注1) HP(Highly Possible)による所要日数のこと。"まず大丈夫"と考えて見積もった所要日数であり,実現の確率は約90%である。
- 注2) ABP(Aggressive But Possible) による所要日数のこと。"厳しそうだが,やればできる"と考えて見積もった所要日数であり,実現の確率は約50%である。
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正解 イ問題へ
分野 :マネジメント系
中分類:プロジェクトマネジメント
小分類:プロジェクトの時間
中分類:プロジェクトマネジメント
小分類:プロジェクトの時間
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解説
クリティカルチェーン法は、クリティカルパス法の考え方にプロジェクト資源の制約の概念を加えて最短完了日数を算出する手法です。
クリティカルチェーン法では、個々の作業にバッファ(安全余裕時間)をもたせず、バッファをプロジェクト全体で管理します。プロジェクトのクリティカルパスを守るために、クリティカルチェーンの最後に配置されるものを「プロジェクトバッファ」、クリティカルパス上にない作業の遅れが、クリティカルパス上のタスクに影響を与えることを防ぐために作業の合流地点に配置されるものを「合流バッファ」といいます。クリティカルチェーンの作図は、まず各作業の最短時間(余裕を持たせない場合の所要時間)を見積もり、ABPとして設定します。その後、ABPとリソースの制約を考えて各作業の依存関係を明確にし、アローダイアグラムの要領でアクティビティを配置します。最後に、クリティカルチェーン上の各アクティビティの余裕日数を見積もり、その合計をバッファとしてスケジュールに付加します。
作業①~④の関係を図で表すとつぎのようになります。このプロジェクトのクリティカルチェーンは「①→②→④」、最短完了日数は「6+2+3=11日」です。クリティカルチェーン上の各アクティビティの余裕日数(HP-ABP)は、①2日、②1日、④1日なので余裕日数の合計は4日、その半分に当たる2日をプロジェクトバッファとして付加します。したがって、プロジェクトバッファを含めた全体の所要日数は「11+2=13日」となります。
クリティカルチェーン法では、個々の作業にバッファ(安全余裕時間)をもたせず、バッファをプロジェクト全体で管理します。プロジェクトのクリティカルパスを守るために、クリティカルチェーンの最後に配置されるものを「プロジェクトバッファ」、クリティカルパス上にない作業の遅れが、クリティカルパス上のタスクに影響を与えることを防ぐために作業の合流地点に配置されるものを「合流バッファ」といいます。クリティカルチェーンの作図は、まず各作業の最短時間(余裕を持たせない場合の所要時間)を見積もり、ABPとして設定します。その後、ABPとリソースの制約を考えて各作業の依存関係を明確にし、アローダイアグラムの要領でアクティビティを配置します。最後に、クリティカルチェーン上の各アクティビティの余裕日数を見積もり、その合計をバッファとしてスケジュールに付加します。
作業①~④の関係を図で表すとつぎのようになります。このプロジェクトのクリティカルチェーンは「①→②→④」、最短完了日数は「6+2+3=11日」です。クリティカルチェーン上の各アクティビティの余裕日数(HP-ABP)は、①2日、②1日、④1日なので余裕日数の合計は4日、その半分に当たる2日をプロジェクトバッファとして付加します。したがって、プロジェクトバッファを含めた全体の所要日数は「11+2=13日」となります。
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