平成21年春期試験問題 午前Ⅱ 問11

要求仕様が明確になっていない場合,納入者側のリスクが最も高くなる契約形態はどれか。

  • 実費償還契約
  • タイムアンドマテリアル契約
  • 単価契約
  • 定額契約
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分野:マネジメント系
中分類:プロジェクトマネジメント
小分類:プロジェクトの調達
解説
価格設定の方式による契約形態は主に3つのタイプに分類されます。(単価契約はT&M契約とほぼ同義です)
実費償還契約
納入者側で掛かったコスト(実費)に納入者側の利益を上乗せした金額を購入者が支払う。スコープが不明確な場合に使用される。購入者がコストリスクを負うため、購入者側にリスクがある。
例) コストプラス定額フィー契約、コストプラスインセンティブフィー契約、コストプラスアワードフィー契約など
タイムアンドマテリアル契約(T&M契約)
契約時に人月や資材などの単価を決めておいて、完成に要した実績値を掛けた金額を購入者が支払う。定額契約と実費償還契約の両方の性質を併せ持つ。
定額契約
契約時にあらかじめ決めた固定金額を購入者が支払う。スコープが明確なことを前提とする。コストが増加しても価格に転嫁できないため、納入者側にリスクがある。
例) 完全定額契約、定額インセンティブフィー契約、経済価格調整付き定額契約など
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したがって納入者側のリスクが最も大きいのは「定額契約」です。

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